セミナーレポート

9月8日、中野区にある愛成会にて行われた「障害のある方々の創作活動支援のためのセミナー」。

定員に近い方々にお越しいただき、会場は参加者でいっぱいに。テーマに対する関心の高さがうかがえます。

まずは、ルーテル学院大学総合人間学部教授髙山由美子教授による講演です。

幼少期に描いた絵を先生から注意されたことで、絵を描くことに苦手意識を持ってしまったという髙山先生。

「評価を気にすることで苦しくなるんですね。純粋に、表現をすることを楽しんで」

というお言葉がありました。

「障がいのある方への支援とは」というタイトルで、現在の文献や定義をまじえながら「障がいとは?」という大きな問いをていねいにご講義いただきました。

最後に、髙山先生が参考文献としてあげたのがこちら。

『みえるとかみえないとか』(ヨシタケシンスケ・伊藤亜紗著/アリス館2018)

誰もが読みやすい絵本を紹介してくださっています◎ ぜひ、読んでみてください。

▼参考「『みえるとかみえないとか』発売記念対談①」

地域に開くアトリエ活動

次に登壇したのは、当法人・愛成会の小川由香里。

月に一度、地域に開く「アトリエぱんげあ」の担当をしています。

かつて、地球上の大陸はひとつのかたまりであり、それを「パンゲア大陸」と言っていたそうです。

「ひとも同じで、いろんなひとがいます。ひとが集まって壁をつくらずひとつの空間で楽しめるようにしたい」

アトリエの名前は、そこから来ているという挨拶で講演がはじまりました。

職員の有志で立ち上がったアトリエも今年で15周年を迎え、多くのひとたちが集まって「ぱんげあ」をつくりあげてきました。

会場で話を聞いている、アトリエ活動をされている方、これからやってみたいと思っている方に向けて、その一例としてアトリエぱんげあのご紹介をしました。

「アトリエぱんげあは、発表の時間を大切にしています。こんなのを描きました、と皆の前で発表して、最後は拍手で終わります」

見学ツアー&交流会

午後は、希望者に向けた「アトリエぱんげあ見学ツアー&交流会」を開催しました。

予想以上に多くの方に残っていただき、会場は満員状態!

アトリエのメンバーたちも、元気いっぱいにいつものぱんげあスタイルを見せてくれました。

セミナー参加者の方々がメンバーに声をかけているシーンがあちこちで見られ、中には絵をプレゼントされるひとも!

「あなたを描いたの」と、絵を渡されるひとも。

交流会では、企業として、法人として、ボランティアとして、それぞれの立場でアトリエぱんげあを体験していただいたことが実感できた会になりました。

長丁場のセミナーでしたが、笑顔の絶えない時間となりました。

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