◎レポート◎ オンライン企画 第1回座談会 

障害のある方々の表現って?地域にひらいた芸術文化活動とは?地域とかかわるイベントからみえる未来って?など、障害のある方々の表現と地域をテーマに、Rightsが開催しているオンライン座談会。

アドバイザーと、各テーマについての知識や経験が豊富なゲストスピーカーとの熱いトークは必見です!さらに、参加者はチャット機能からトークに参加したり、トーク終了後にオープンする掲示板で思いを発信したりすることも。

座談会の第1回目では、Rightsが行ったプロジェクト「表と現」や「まなざしラジオ」の事例を通して、「障害者の表現の捉え方」について考えました。

初回の配信でゲストにお招きしたのは、こちらのプロジェクトにご参加いただいた、内山恵美子さん(株式会社たいよう 放課後等デイサービスアトリエたいよう 代表取締役)と佐藤久美子さん(鹿島開発株式会社 生活介護事業所ひまわりばたけ)。

アドバイザーのおふたりも交えて、障害のある方々や彼らの創作活動に触れられる中で見つける、彼らの表現やともに日々を過ごす楽しさを、お話いただきました。

リアルタイムで行った、グラフィックレコーディングによる記録はこちら。

(グラフィックレコーダー:本園大介さん)

第1回座談会の収録をご覧になりたい方、今後の座談会参加をご希望の方は、お気軽にお問合せください。引き続き、座談会では障害のある方々の表現、さらに彼らと地域とのつながりを考えていきます。

【第1回座談会を終えて-アドバイザーからのコメント―】

地域に障がいのある人の表現、またはその本人そのものをつなぐことによって、多様な人たちの存在を知らせていく。それは、このコロナ禍になり、よりその意義が鮮明になってきた感があります。

今年は、展覧会ができない分、今までも向き合ってきた、現場での表現活動の豊かさ、本質に加え、地域との協働をどう拡げていくのかを探り、足元をしっかり固める、根を生やす機会となればと願っています。

今回の掲示板の感想の中にもありましたが、去年のこの取り組みの中で、同じ思いを持った人がいるということに救われた人がたくさんいました。言葉にしにくいことを、言葉にするのは難しいし、おこがましいことかもしれませんが、社会に発信していく際に、言葉を持つことが福祉の現場で働く人が地域で活躍する人たちの大きな手段だと私は考えています。今回のゲストの二人も、想いを語り、他者と共鳴しあったことで、自信につながったはずです。

そして、この取り組みをあえて、何のための取り組みかと聞けば、ほとんどの人が、障害のある人たちの理解を広げるためといいます。

誰かが、障害のある人たちを社会につながないと、社会保障の壁の中にいる人たちになってしまいます。その障壁は高く、簡単なことではありません。このような表現活動だけではなく、日常の中の様々なことによって、時間をかけてそのミッションはかなえられていく、ムーブメントだと考えています。

それまでは、今できること、必要なことをじっくりやる、根っこを生やす時期と考えています。だからこそのオンライン座談会は貴重な機会です。コロナ禍でも『表現は止まらない』。次回もみなさんと想いを共有し、お互いに勇気を得られる機会にしたいと思います。

座談会アドバイザー:加藤未礼

(コミュニケーションデザイナー / おおきな木 代表 / 一般社団法人TalkTree代表理事)


障害のある人たち一人ひとりの日々の営みに対して、その生活現場に接しているご家族や支援スタッフの方々だからこそ感動したり、発見したりできることや、一方で寄り添っているからこそ、近すぎていつものことだと見過ごしてしまうこともあったり、する。この座談会は、一旦そういった日常の「時間を止める」役割を持つものだと認識しました。日頃気づいていることも、身内だけでなく参加者とともに改めて語り直すことによって生まれる「価値」と言えばいいのでしょうか。

ただここで「価値」という言葉を使うことにも慎重になるのです。世間一般の規範と言いますか、それすらも一旦自明視しない立ち位置を安全に確保しながら、そして日常を愛でる。その作り手の方を、そして語り手でもある自分のことも愛でる。堂々と。もちろん反省しながらの部分もあると思いますがね。そうすることで、現場がエンパワメントされ、その心の余裕がさらに、素敵な「表現」を、もっと些細な行為に対しても体感できる「まざなし」を獲得することができる。そんな語りの場を、内山さんや佐藤さん、参加者の方々と作れた良き機会だったと思います。これはコロナ禍以前から大切なことではありましたが、しかしコロナ禍においては一層、現場のエンパワメントも意図した語り場の、場の設計が必要だと実感しています。

自分たちで作るのです、この大切でキラキラとザワザワが綯い交ぜになった日常を守るためにも。引き続きよろしくお願いいたします。

座談会アドバイザー:アサダワタル

(文化活動家 / 社会福祉法人愛成会 品川区立障害児者総合支援施設ぐるっぽコミュニティ・アートディレクター)

こちらのページでも、座談会について詳しくご紹介しています。 併せてご覧ください。▹▹rights-tokyo.com/zadannkai/

【申込・お問合せ先】

東京アール・ブリュットサポートセンターRights(ライツ)

(社会福祉法人愛成会 法人企画事業部内)担当:松山、玉村

Tel:03-5942-7251 / Fax:03-5942-7252 / Mail:kikaku@aisei.or.jp

◎ ご不明な点や参加に際してサポートが必要な場合は、お気軽にお問合せください。

おすすめコンテンツ

  • イベントに参加する
  • Rightsラジオ
  • 写真でRights